ビットコイン量子耐性化とSolanaインフレ削減、暗号資産市場への影響

ビットコインの量子対策が前進、Solanaは発行抑制へ

2026年8月、Bitcoinでは量子耐性取引の実験と新署名方式の提案が進み、Solanaではバリデーターがインフレ率を約2.8年で1.5%へ下げる案を承認した。日本の投資家は技術移行の実用性と供給変化を分けて見る必要がある。

確認できた事実:BitcoinとSolanaで相次いだアップグレード

Bitcoinでは量子計算機による攻撃を想定した防御策が実験段階から具体的な提案へ進み、Solanaでは新規発行を抑える方針が承認された。

StarkWareの研究者Avihu Levyは、公開鍵がメンプールに露出する短い期間を守る量子耐性取引をBitcoinメインネットで試験した。1万サトシの出力を使用した方式は、ハッシュベースのワンタイム署名などを組み合わせる一方、1件あたり数時間と150〜200ドルの費用が必要で、現時点では実用的な常用策というより最後の手段である。

さらにBlockstreamの研究者は8月27日、SHRINCS署名方式をBitcoinへ導入する改善提案を公開した。サイズは大幅に縮小されたが、既存署名より少なくとも9倍大きいというトレードオフが残る。Jonas Nickは、Bitcoin向け量子耐性署名の具体的な最初の提案だと説明した。

SolanaではSGP-0002が投票で承認され、年間ディスインフレーション率は15%から30%へ引き上げられる。これにより、今後6年間で発行量が1,890万SOL減少し、最終インフレ率1.5%への到達時期は従来の約5.7年から約2.8年へ短縮される。投票参加率は対象ステークの60.7%、賛成は67%だった。

日本の読者への影響:供給減少と技術リスクは別々に確認

Solanaの発行抑制は需給面で注目材料だが、価格上昇を保証するものではなく、ネットワーク利用やステーキング報酬とのバランス確認が必要である。

Solanaは7月に42億件の取引を処理し、前月比13.5%増となった。取引数の増加は利用拡大を示す一方、発行量の削減がバリデーターの収益性やステーキング参加率へ与える影響は今後の確認課題である。

Bitcoinの量子耐性化は、保有者が直ちに特別な操作を求められるニュースではない。しかし、署名サイズや手数料が増えれば、将来のウォレット、取引所、保管サービスの対応が重要になる。日本の利用者は、技術提案が正式採用されたか、利用中のサービスが移行計画を示したかを確認すべきである。

helloBTC編集部の整理と今後の注目点:実験から標準化へ進むかが焦点

今回の材料は、量子対策とトークン供給管理がそれぞれ実装・ガバナンスの段階へ進んだことを示すが、実用化や市場評価はまだ確定していない。

Bitcoinでは、量子耐性署名の容量、手数料、検証負荷、既存アドレスからの移行方法が注目点となる。Solanaでは、発行抑制後もバリデーターがネットワークを維持できるか、取引増加が継続するかを見極める必要がある。

なお、同じ報道では、Public Citizenがトランプ氏と関連事業をめぐり投資家の損失を少なくとも47億ドルと推計したことや、Bernsteinの強気見通しも紹介されている。ただし、これらは今回の技術・発行政策とは別の論点であり、価格予測だけを投資判断の根拠にすべきではない。

一次資料:Blockstream Research

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