著名な強気派アナリストとして知られるFundstratのトーマス・リー(Tom Lee)氏が、5月7日に重要な発言をしました。
「ビットコインが5月を$76,000以上で終えれば、弱気相場は確定的に終わりだ」
3月・4月と2ヶ月連続してプラスのリターンを記録したビットコインは、5月も現時点で+5%前後の推移を見せており、条件達成に向けて着実に前進しています。
なぜ「3ヶ月連続プラス」が重要なのか
ビットコインの過去の強気サイクルを振り返ると、3ヶ月連続の月次プラスリターンは新しい上昇トレンドの確立を示す強力なシグナルでした。
- 2020年10〜12月:3ヶ月連続上昇後に$40,000を突破
- 2023年1〜3月:3ヶ月連続上昇後に$30,000の定着
- 2026年3〜5月(現在):同パターンが再現中
単月の上昇は「ノイズ」の可能性がありますが、3ヶ月連続となると「構造的なトレンド転換」と解釈されます。機関投資家もこの指標を注視しています。
$85K到達を示す3つのシグナル
CoinDesk及び複数のオンチェーン分析機関が指摘する、$85,000へのシグナルは以下の3つです。
シグナル① オンチェーン:Active Realized Price($85,200)が次の壁
ビットコインのオンチェーンデータにおける「Active Realized Price」とは、過去155日以内に動いたコインの平均取得コストを示す指標です。現在この水準は$85,200付近にあり、ここを突破すれば「アクティブな保有者全員が含み益」という状態になります。歴史的に、この水準の突破は強い上昇の継続を示してきました。
シグナル② 先物市場:資金調達率がマイナスから中立へ転換
先物市場の資金調達率(Funding Rate)は、数週間前までマイナス圏——つまりショート(売り)ポジションが市場を支配していました。しかし現在は中立水準に戻っており、売り圧力が大幅に緩和されています。Bitfinexのアナリストは「ショートの解消が次の上昇を加速させる可能性がある」と指摘します。
シグナル③ オプション市場:$82K付近の「ショートガンマ」が買いを呼ぶ
最も技術的なシグナルですが、最も重要です。現在、マーケットメーカー(ディーラー)は$82,000付近に約$20億ドルのショートガンマポジションを持っています。
「ショートガンマ」とは何か——マーケットメーカーがオプション販売でこのポジションを持つと、価格が上昇するにつれてリスクヘッジのために現物ビットコインを自動的に買い増す必要が生じます。つまりビットコインが$82Kを超えて上昇し始めると、ディーラーの機械的な買いが追加の燃料となり、価格上昇が自己加速する構造になっています。
リスク:3つの下落シナリオ
強気材料が揃う一方で、慎重に見ておくべきリスクも存在します。
- 米国マクロの悪化:CPI再上昇や雇用統計ショックがあれば、ETF流入が止まり下落に転じる可能性
- 長期保有者の大規模売却:CDD指標が再び急騰した場合、$82K付近での利確圧力が強まる
- 地政学リスクの再燃:米イラン情勢が再び悪化すれば、リスクオフが暗号資産を直撃
編集部の見解
3つのシグナルが重なり、かつETFの継続的な流入(9日連続・累計$27億ドル)という機関資金の裏付けがある現状は、「単なる反発」ではなく「本格的な上昇サイクルの入口」である可能性が高いと見ています。$76Kを5月末に維持できれば、トム・リー氏の言う「弱気相場の終わり」は現実のものとなるかもしれません。
※本記事は教育・情報提供目的です。投資判断は自己責任でお願いします。
