BitMEX 創業者であり Maelstrom の責任者である Arthur Hayes 氏が、保有していた Worldcoin(WLD)を 6 月 6 日に全売却したことが明らかになり、WLD 価格は一夜で 28% 急落しました。$0.56 から $0.40 へ(CoinDesk、2026 年 6 月 6 日)。問題は売却そのものではなく、Hayes 氏が 前日に「保有継続」を公言した直後の反転で、コミュニティから「裏切り」「exit liquidity」と批判が噴出しています。
事件の経緯
事件の発端は 6 月 5 日、Hayes 氏が SNS 上で「Maelstrom は WLD ホールド継続。Lord Elon(イーロン・マスク)を待つ」と発言したことです(同氏 X 投稿、2026 年 6 月 5 日)。同氏は WLD を「AI トレードの proxy」と位置付け、Elon Musk の関与が将来的に価格を押し上げると期待していた、と説明していました。
ところが翌 6 月 6 日、Hayes 氏は Maelstrom の WLD ポジションを完全に売却。発言と行動の落差がわずか 24 時間というスピードで露呈し、コミュニティの怒りに火がつきました。
方針反転の理由 — SpaceX 価格連動の崩壊
Hayes 氏の説明によれば、売却の引き金は SpaceX 株式の pre-listing 価格急落です。Hyperliquid 上の SpaceX pre-listing 取引で、過去数日に 50% 超の下落が発生(同氏発言、2026 年 6 月 6 日)。Hayes 氏は SpaceX 株を「AI トレードの中核」と見なしており、AI proxy としての WLD の根拠が薄れたと判断したと述べています。
つまり、WLD 自体のファンダメンタルズが変わったのではなく、Hayes 氏の外部相関ロジックが崩れたことが要因です。論理的には筋が通る判断ですが、前日のホールド宣言との整合性がない点が問題視されています。
価格データ
- 事件前: $0.56 付近(2026 年 6 月 5 日終値)
- 事件後: $0.40 付近(2026 年 6 月 6 日、CoinDesk)
- 下落率: -28%(一部ソースは -25%、-20% と報じる)
- Maelstrom 売却規模: 詳細未公表(同氏 X 投稿、2026 年 6 月 6 日)
- 関連事象: SpaceX pre-listing が Hyperliquid 上で 50% 超下落(過去数日)
「Exit Liquidity」批判と教訓
WLD コミュニティを中心に、「Hayes 氏は前日の発言で個人投資家を買い側に誘導し、自分は売却した」という疑念が拡散しています。事実関係としては Hayes 氏の意図を断定できませんが、大手 KOL(Key Opinion Leader)の発言を根拠に投資判断を行うリスクを再認識させる事例となりました。
編集部の見解
今回の事件で改めて浮き彫りになったのは、「インフルエンサーのナラティブを買う」型投資の脆弱性です。WLD の「AI proxy」というポジショニング自体が、SpaceX や Elon Musk といった外部要因に強く依存しており、その外部要因が変動した瞬間に売却ロジックが連動するのは、Hayes 氏ほどの規模では当然の動きとも言えます。
むしろ問題は、個人投資家がこの「相関ロジック」を共有していなかったことです。当編集部としては、ナラティブ投資を行う場合でも、「いつ売却するか」の判断基準を自分の中で明文化しておくことを強く推奨します。
まとめ
WLD の今回の急落は、トークン自体の問題というより、大手投資家の心理転換が引き金となった事例です。価格は $0.40 水準で短期的に下げ止まる可能性もありますが、AI proxy としてのストーリーが薄れた以上、本格的な回復にはファンダメンタルズの再構築が必要になります。
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※本記事は 2026 年 6 月 8 日時点の情報を基に作成しています。価格・市況は急変する可能性があります。投資判断は自己責任でお願いいたします。
