年間60兆ドル超のパーペチュアル取引が米国へシフト
暗号資産取引所Krakenが、米国の金融規制機関CFTCの認可を受けたパーペチュアル先物(無期限先物)の提供を開始した。従来、このような高度なデリバティブ商品は海外の規制外取引所に集中していたが、今回の動きは業界の転機を示している。昨年のパーペチュアル取引高は年間60兆ドルを超えており、その大部分が米国外で行われていた。Krakenはこの巨大な取引機会を国内市場に取り込む戦略展開を進めている。2025年のHyperliquidやKalshiなどの海外プラットフォームの躍進を見ると、規制導入による米国市場への流動性移動は避けられない流れといえる。
ビットコインやイーサリアムなど主要銘柄で即座に取引可能
Krakenが提供する永続先物は、Kraken Proプラットフォーム上でアクセス可能であり、Bitnomialという規制対象取引所を通じて提供される。初期段階ではビットコイン、イーサリアム、ソラナ、リップル、カルダノ、チェーンリンク、ドージコイン、ライトコイン、アバランチなど時価総額上位の主要銘柄をカバーしている。パーペチュアルの最大の特徴は、保有期限が存在せず、担保維持率を満たしていれば永遠にポジションを保ち続けることができる点だ。従来の先物は満期日が決まっていたため、大きく異なる。ユーザーは現物取引、証拠金取引、CME上場の先物商品とこれらすべてを一つのインターフェースから管理できるようになった。Krakenは今後、取扱銘柄と担保オプションの大幅な拡充を計画している。
規制緩和がもたらした米国市場への本格参入の道
米国当局がパーペチュアル先物に関する規制方針を明確化したことが、今回の申請認可につながった。5月のKalshiのビットコイン永続先物認可以降、CFTCは規制プラットフォームがこの商品を提供することを基本的に容認する姿勢を示していた。さらに6月中旬には、規制取引所が従来型の有期先物商品を真の無期限先物へシフトさせることを認める方針を発表している。この流れの中で、Krakenは2025年のNinjaTrader買収、2026年のBitnomial買収を通じてインフラを整備してきた。Coinbaseも同様の規制承認を得ており、米国の大手取引所がパーペチュアル市場への参入を競合する状況が生まれている。業界関係者の見立てでは、この動きがビットコイン現物ETF上場時の採用パターンに似るかもしれないとの指摘もある。つまり、機関投資家や資産運用会社が内部審査を完了するまでの間、機関投資家筋から徐々に浸透していく可能性があるということだ。
