ビットコイン40%下落でStrategy批判殺到、STRC投資戦略は本当に大丈夫か

STRCが仕組債としての機能を失い始めた理由

マイケル・セイラーが率いるStrategyが2025年7月に打ち出したSTRC(ストレッチ)という資金調達手段がある。この仕組みは、$100の額面価格で取引されることを前提に設計され、その過程で得られた資金をビットコイン購入に充てるというものであった。しかし現在、STRCは$88.59と大きく額面を割り込んでおり、その評価額は記録的な低さまで落ち込んでいる。

STRCの下落は単なる市場の変動ではなく、Strategyの資本調達エンジンに深刻な問題が生じていることを示唆している。額面割れが続くことで、配当利回りは当初の11.5%から12.9%まで上昇しており、新規株式の発行が停止される事態にまで至った。この状況により、ビットコイン購入のための「フライホイール」と呼ばれる好循環が崩れ始めているのだ。フライホイールとは、ある事業分野での成長が別の分野の成長を促し、それがさらに元の分野を強化するという自己強化型の仕組みを指す。

ビットコイン批評家のピーター・シフは、STRCを「中央集権的なポンジスキーム」と繰り返し指摘している。その論理は明快だ。Strategyが継続的に新しい株式を売却するか、保有するビットコインを売却することなしには、STRCの配当義務を果たせなくなるという懸念である。

暗号資産トレーダーのDonAltも同様の疑問を提示し、STRCが「ポンジスキーム同然の価格変動」を見せていることに警鐘を鳴らした。

ビットコイン買い増しペースの急激な減速

Strategyのビットコイン取得ペースがSTRCの下落と同期して著しく減速している事実は、見過ごせない警告信号だ。2026年4月には1週間で34,164BTCを$2.54億で購入し、5月も24,869BTCを約$2.01億で買い増していた。ところが6月に入ると、週間購入額は約$1億程度へと激減したのだ。

6月8日の週は1,550BTCを$1.01億で、翌週15日の週は1,587BTCを$1億で購入するにとどまった。この落ち込みは単なる市場タイミングの問題ではなく、資金調達チャネルの機能不全を端的に示している。さらに警戒すべきは、6月に32BTCを約$250万で売却したという事実だ。総保有量846,842BTCに比べれば微々たる額だが、配当義務を果たすためにビットコールを売らざるを得ない状況が生じたことは、STRCの資金調達効率が低下していることを明確に証明している。

批評と擁護派の対立が深まるStrategyの現状

Strategyの経営陣は直接的にこうした批判に応答していない。その代わり、ビットコイン中心の財務戦略に支えられた優先株としてSTRCを提示し続けている。ただし最近の対応として、配当スケジュールを月1回から月2回へと変更するという施策を打ち出した。この変更が市場心理を改善させるのか、それとも追加的な負担を招くのかは定かでない。

一方、ザ・スマーター・ウェブ・カンパニーのビットコイン戦略責任者ジェッセ・マイヤーズは異なる見方を示している。彼は「Strategyは問題がない」と主張し、STRCの売却圧力はレバレッジ清算による一過的な現象に過ぎないと分析している。マイヤーズの論理に従えば、STRC保有者にとって重要なのはStrategyの根本的なビットコイン資産管理能力であり、短期的な価格変動ではないということになる。

現在のStrategyは総保有ビットコイン数が846,000を超えており、ビットコイン保有法人としての地位は確立されている。しかし資本調達メカニズムの不具合は、今後の拡張戦略に制約をもたらす可能性が高い。STRCが額面で取引されない限り、Strategyは投資戦略を継続する上で選択肢を失い続けることになるだろう。

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