米民主党議員がクリプト401(k)に反対表明、投資家保護の課題が浮き彫りに

トランプ政権のクリプト積立金制度拡大計画が民主党から猛烈な反発

米国労働省が進める401(k)退職積立金にビットコイン等の仮想通貨投資を組み込む施策に対し、民主党の有力議員マクシーン・ウォーターズが強く反対している。トランプ前大統領は昨年8月、政府運営の退職口座で不動産やプライベートエクイティ、商品先物、デジタル資産への投資機会を国民に与えるよう指示。労働省は今年3月にこの提案を具体化する規則を発表したが、ウォーターズはこれを撤回するよう求める11ページの公式コメント書を提出した。

証券規制が不十分な状況での退職金運用は極めて危険だと指摘

ウォーターズの主張は極めて合理的だ。彼女は「証券取引委員会(SEC)がデジタル資産を一般投資家に安全にするための保護体制をまだ構築している途中なのに、労働省がそれを退職資金として認める矛盾がある」と指摘している。さらに仮想通貨市場全体の危険性にも言及し、「トークンの個別の価格変動の激しさという問題だけでなく、デジタル資産エコシステム全体で取引活動、開発者のエンゲージメント、利用者参加が激減している」と警告。実際、2023年から2024年にかけて複数の大型仮想通貨プロジェクトが投資家に巨額の損失をもたらした経歴があり、その懸念は根拠がある。

民主党の下院金融サービス委員会委員長就任が控える重要なタイミング

注目すべき点は、ウォーターズが11月の中間選挙で民主党が下院多数派奪回した場合、下院金融サービス委員会の委員長に就任する可能性が高いということだ。予測市場では現在82%の確率とされている。同委員会は直接的に労働省の401(k)政策を監督することはないが、投資規制を担当するSECを監視する立場にあるため、彼女の発言は実質的な政策影響力を持つ。ウォーターズは「デジタル資産市場は連邦規制枠外で運営されており、投資家に途方もない損失をもたらしている」と労働省のキース・ソンダーリング次官代理に対して直接警告。この提案はまだ最終決定されていない状況であり、民主党の強い反対がこの施策の行方を左右する可能性が高い。

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