BTCに76,000ドル上昇シナリオ、停滞相場で逆三尊が形成か
ビットコイン(BTC)は目立った値動きに乏しい相場が続いている。一方、日足チャートをテクニカル分析の観点から見ると、強気の反転パターンである「逆三尊(逆ヘッドアンドショルダー)」を形成している可能性がある。パターンが確認されれば、ビットコイン価格は76,000ドル付近まで上昇するシナリオが浮上する。ただし、現時点では未確定であり、重要な価格水準を明確に上抜ける必要がある。
ビットコイン日足チャートに逆三尊の候補が形成
逆三尊とは、下落局面の終盤で現れやすい強気の反転パターンだ。3つの安値で構成され、中央の安値が最も深く、左右の安値がそれより浅くなる。中央の安値は「ヘッド」、左右の安値は「ショルダー」と呼ばれる。
今回のチャートでは、6月上旬の約60,000ドルが左肩、6月下旬から7月上旬にかけての約57,700ドルがヘッド、直近の約62,500ドルからの反発が右肩に当たる可能性がある。それぞれの安値の後には、似た水準の抵抗帯に向けた反発が見られる。
反発時の高値を結んだネックラインは、記事執筆時点で約66,800ドルに位置する。価格がこの水準を明確に上抜け、その後も維持できれば、逆三尊が完成したと判断されやすくなる。
ネックライン突破で76,000ドルが目標になる仕組み
逆三尊の目標価格は、一般にネックラインからヘッドまでの値幅を、突破地点から上乗せして算出する。今回のケースでは、その計算に基づく目標が約76,000ドルとなる。
ただし、チャートパターンは機械的に判定できるものではない。今回の形状についても、教科書通りの逆三尊に当てはまるかは分析者によって見解が分かれる可能性がある。したがって、76,000ドルは確定的な予測ではなく、ネックライン突破を前提としたテクニカル上のシナリオである。
逆三尊は、下落トレンドからの反転を示すパターンとして知られている。チャートパターン研究で知られるトーマス・ブルコウスキー氏の分析では、逆三尊は39種類中13位の信頼性を持ち、失敗率は11%だった。また、71%が測定目標に到達し、65%はネックラインを再び試す動き(リテスト)を見せたとされる。これらは伝統的な株式市場の多数のチャートを基にした統計であり、今回のビットコイン相場で結果を保証するものではない。
63,321ドル付近の50日移動平均線が下値の警戒ライン
強気シナリオには、規制面の不透明感という逆風もある。暗号資産関連法案「Clarity Act」が年内に成立する可能性は低下しており、トレーダーが期待していた規制面の追い風が弱まっている。このため、チャートが強気の形を示していても、下落への警戒を続ける必要がある。
下値で注目されるのは、当時約63,321ドルに位置していた50日単純移動平均線だ。移動平均線は一定期間の平均価格を示す指標で、相場のトレンドを確認する際に使われる。この水準を価格が明確に下回れば、逆三尊の形成が進んでいるのではなく、上昇シナリオが崩れ始めている初期サインとなる可能性がある。
日本の投資家にとっては、ドル建て価格だけでなく、為替レートによる円換算額の変化にも注意が必要だ。現時点では、約66,800ドルのネックライン突破と定着が上昇確認の条件であり、約63,321ドルの50日移動平均線割れが弱気転換を見極める警戒材料となる。パターンだけで判断せず、これらの水準と規制ニュースを合わせて確認することが重要である。
出典:CoinDesk
