中東情勢の緊迫化でもビットコインは65,000ドルを下回る
ビットコインは64,700ドル付近で横ばい
ビットコイン価格は2026年8月7日、64,700ドル付近で推移した。直近24時間の変化は小さく、主要な仮想通貨を対象とするCoinDesk 20指数は同期間に0.2%下落した。65,000ドルを下回る水準で、相場は方向感を欠いている。
背景の一つは、中東情勢のさらなる緊迫化である。イエメンのイラン系武装組織フーシ派がサウジアラビアを攻撃したことで、ブレント原油先物は1バレル83ドルを超えた。原油高が長期化すればインフレ圧力が強まり、金融市場では利下げ期待が後退する可能性がある。
原油高と米国債利回りが仮想通貨の重しとなる構図
米10年国債利回りは小幅に調整したものの、4.67%と高い水準にある。高い国債利回りは資金調達環境を引き締め、株式やビットコインなどのリスク資産にとって重しとなりやすい。原油高と高い利回りが同時に続けば、短期的な利下げ観測を抑える要因となる。
一方、安全資産とされる金は回復基調を維持し、前日比1.5%上昇して1オンス4,300ドルで取引された。不確実性が高まる局面で金に資金が向かう一方、ビットコインは今回、明確な上昇材料として評価されていない点に注意が必要である。日本の投資家にとっては、ドル建て価格だけでなく、為替変動や国際情勢も円換算の損益に影響する。
先物とオプション市場は慎重姿勢を示す
暗号資産先物市場のロング・ショート・テイカー比率は中立に戻った。これは、成行注文による買いと売りの勢いが均衡している状態を示し、米雇用統計を前にトレーダーが慎重になっている可能性がある。
カントン・ネットワークのCCトークンは24時間で13%下落した一方、先物の建玉(オープン・インタレスト)は5%超増加した。価格下落と建玉増加が同時に起きる場合、下落方向のポジションが積み上がっている可能性がある。建玉とは、決済されていない先物契約の総量である。
DOGE、XRP、SUIでは建玉が増え、SHIBでは減少した。また、累積出来高デルタ(CVD)はADA、HBAR、ETHを除く多くの主要銘柄でマイナスとなり、成行売りが優勢な弱気の状況を示した。
ビットコインの30日間インプライド・ボラティリティを示すBVIVは、36%付近の低い水準で推移した。イーサリアムのEVIVも同様で、相場の不安定化を示す急上昇は確認されていない。オプション市場では、ビットコインの60,000ドルおよび62,000ドルのプットが24時間出来高の上位を占め、下落に備える動きが目立った。なお、Suiは量子計算機への耐性を高める署名方式の導入を進めている。これは既存のリカバリーフレーズから量子耐性キーを利用できるようにする取り組みである。
出典:CoinDesk
