6月26日満期で80%のオプションが損失圏に突入
ビットコインが6月を通じて12%下落した影響で、6月26日に満期を迎えるオプション取引の大部分が窮地に陥っている。Deribitのデータによると、満期時点で106億ドル規模のオプションのうち、実に80%にあたる約86億ドル分が「アウト・オブ・ザ・マネー」(損失圏)状態にあるという。言い換えれば、その日に失効すれば、これらのポジションは無価値になってしまう。アウト・オブ・ザ・マネーとは、現在の価格水準では利益が出ない状態を指す。6月26日の満期は四半期ごとの大型満期イベントであり、市場全体で最も注視されている日程である。わずか20%の21億ドル分のみが「イン・ザ・マネー」(利益圏)にとどまっているため、今後の数日間で大きな価格変動が予想される。
最大痛点である74000ドルに向かう可能性と主要なレジスタンス水準
オプション市場における重要な指標として「マックスペイン」という概念がある。これは、最も多くのオプション契約が完全に無価値になる価格水準を意味している。現在のところ、6月26日の満期におけるマックスペインは74000ドル付近に設定されており、ビットコインの現物価格65000ドルから見て約14%上回っている。理論的には、満期日に近づくにつれて市場メーカーとトレーダーがポジション調整を行う過程で、ビットコインの価格はこのマックスペイン水準に向かって上昇する傾向がある。伝統的な金融市場ではこの効果が確実性を持つが、暗号資産市場での信頼性は議論の余地がある。ただし仮にこの理論が成立すれば、ビットコインは今後数日で74000ドルへの強気な上昇を経験する可能性がある。一方、オプションポジションは2つの主要な価格帯に集中している。60000ドルのプットオプションに4億5000万ドルの売建玉が存在し、これは重要な下値支持水準として機能している。一方、80000ドルのコールオプションには4億600万ドルの売建玉があり、上値抵抗として立ちはだかっている。
歪んだポジション構成がもたらすボラティリティ爆発のリスク
プット・コール・レシオ(プットオプションとコールオプションの数量比)は現在0.87となっており、コールオプションが87156件、プットオプションが76241件という比率を示している。コールオプションがプットオプションをわずかに上回っているものの、両者が比較的バランスしている状態は、トレーダーの間に高い不確実性が存在することを示唆している。このように106億ドルものポジションが満期を控えており、その80%が損失圏にある現状は、今後数週間のビットコイン価格に大きな影響をもたらす可能性が高い。四半期満期日が近づくにつれて、トレーダーとマーケットメーカーは自らのポジション調整を急ピッチで進める必要に迫られる。このプロセスはしばしば急激なボラティリティを生み出し、特に現在のように売建玉が偏った状態ではその効果が増幅される傾向にある。6月26日満期に至るまでの数日間は、ビットコイン市場全体にとって極めて重要な局面となるだろう。
