米SEC、暗号資産規制会合を突然延期 Clarity Act審議に影響か

米SECの暗号資産規制に関する会合が急きょ延期

SECがReg Crypto規則とイノベーション免除の発表を見送った

米証券取引委員会(SEC)は、暗号資産に関する公開会合を直前で延期した。会合では、トークンを使った資金調達のルールを示す「Reg Crypto」規則案の前進と、遅れていた「イノベーション免除」の少なくとも一部が扱われる予定だった。

Reg Cryptoは、企業がトークンで資金を調達する方法や、自社デジタル資産を発行した後にSECの管轄から外れる条件を示すことを目指す枠組みだ。イノベーション免除は、証券トークンの発行者が裏付けとなる証券をどのように扱うかに関係する制度である。今回、両方とも発表されなかった。

Clarity Actをめぐる交渉がSECの判断に影響した可能性

延期の背景には、米議会で審議されている「Digital Asset Market Clarity Act」、通称Clarity Actへの懸念があると報じられている。同法案は、デジタル資産をめぐる規制上の明確化を目指す法案だ。

同法案が上院の8月休会前に採決されない見通しが強まったことで、業界では「議会が動かないなら規制当局が先に対応する」との見方が出ていた。しかし、ホワイトハウスと議員は、SECの措置が法案をめぐる交渉を複雑にする可能性を懸念しているとされる。そのため、SECは会合を後日に再設定し、イノベーション免除も無期限で保留した可能性がある。

規則制定の長期化で日本の投資家にも不透明感が残る

SECの動きが再開される時期は、早くても上院が再び休会に入る10月初旬以降になる可能性がある。ただし、規則案の公表、一般からの意見募集、修正版の公表、最終決定、企業の対応期間という正式な手続きには時間がかかる。

業界関係者の見方では、規則制定だけで約1年、その後の導入対応にさらに約1年を要する可能性がある。次の大統領政権に近い時期までずれ込めば、完成した枠組みが将来の政権によって変更されやすくなる。

米国の規制方針は、暗号資産取引所やトークン発行企業の事業環境だけでなく、米国市場に上場する暗号資産関連商品の扱いにも影響し得る。日本の投資家にとっても、米国発の新ルールがすぐに確定する状況ではない点が重要だ。現時点では、SEC会合の再設定とClarity Actの上院審議を確認しながら、規制変更を前提にした投資判断を急がない姿勢が求められる。

出典:CoinDesk

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