ビットコイン停滞、ETF買いと売りが拮抗 CPIで値動き加速か

ETF流入と売り圧力が拮抗、ビットコインは狭いレンジで停滞

BTC価格は6万2,000〜66,000ドルの範囲で推移

ビットコイン(BTC)は数週間にわたり、約6万2,000〜66,000ドルの狭いレンジで推移している。記事時点の価格は6万3,635.69ドルで、24時間では約0.6%下落した。火曜日も大きく動かず、約5週間続く停滞を延長した形だ。

背景には、現物ビットコインETFへの安定した資金流入がある。一方で、マイナーや企業保有者などからの売りが発生し、ETFによる買い需要を相殺している。取引会社Wincentのポール・ハワード氏は、ETFの流入と、マイナーやStrategy(MSTR)による店頭取引での売却が、最近の価格形成に影響していると指摘した。

取引量とボラティリティ低下で市場の勢いが弱まる

仮想通貨市場では取引量が3年ぶりの低水準まで落ち込み、ビットコインを一方向へ押し上げたり押し下げたりする力が弱まっている。ボラティリティとは価格変動の大きさを示す指標であり、現在は予想変動率も大きく低下している。

Bitfinexのアナリストも、ETFとビットコインを保有する企業が価格に左右されにくい買い手となる一方、企業の財務資産としての購入活動に対抗する売り圧力が出ていると説明した。強いETF流入や幅広いリスク資産の改善があったにもかかわらず、ビットコインの先週の上昇率は約2%にとどまった。

デリバティブ市場のポジションは、投資家が急な値動きに備えてヘッジしていることを示している。これは、上昇または下落のどちらかに強く賭ける投資家が少ない状態を意味する。

米CPIとClarity Actの進展が停滞相場の katalystになる可能性

次の大きな材料として注目されているのが、水曜日に発表される米国の消費者物価指数(CPI)だ。CPIはインフレの動向を示す主要指標で、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策や金利見通しに影響を与える。インフレの内容が市場予想と異なれば、ビットコインが現在のレンジを上下どちらかに抜けるきっかけになる可能性がある。

STS Digitalのジェフ・アンダーソン氏は、夏季の流動性低下により売買双方の確信が薄いと述べ、金融政策やDigital Asset Market Clarity Actの行方が明確になるまで予想変動率が低下していると指摘した。Wincentのハワード氏は、根本的な材料がなければ、9月中旬まで値固めが続く可能性があると見ている。

日本の投資家にとっては、CPI発表時にドルや米国金利の動きがビットコイン価格へ波及する点に注意が必要だ。また、停滞が続いた場合は9月の季節性も意識される。CoinGlassのデータでは、ビットコインは2013年以降、9月の平均リターンが約マイナス4%で、歴史的に弱い月とされる。ただし、これは過去の傾向であり、将来の価格を保証するものではない。

出典:CoinDesk

目次