ロシアが個人向け暗号資産を3銘柄に限定する方針
ロシア中央銀行は、規制された取引所で個人投資家が売買できる暗号資産を、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、USDTの3銘柄に制限する方針を示した。新ルールは9月1日からの導入が予定されている。
個人投資家はBTC・ETH・USDTのみ取引可能に
対象となるのは、中央銀行が「非適格投資家」と位置付ける個人投資家だ。初期の取扱銘柄には、ビットコイン、イーサリアム、米ドル連動型ステーブルコインであるUSDTが含まれる。USDTは、今回のリストに入った唯一のステーブルコインである。
ステーブルコインとは、法定通貨などの価値との連動を目指す暗号資産だ。USDTは米ドルとの連動を目指して設計されているが、価格が完全に固定されるとは限らない点には注意が必要である。
年間購入上限は仲介業者ごとに30万ルーブル
非適格投資家には、仲介業者1社あたり年間30万ルーブルの暗号資産購入上限が設けられる。元記事では、この金額は約3,600ドルに相当するとされている。一方、適格投資家には購入上限が設定されない。
重要なのは、上限が投資家全体の購入額ではなく、各仲介業者単位で定められている点だ。この文言通りであれば、複数のブローカーや取引所を利用することで、投資家が保有する合計額は30万ルーブルを超える可能性がある。ただし、制度の具体的な運用は今後の規則で確認する必要がある。
日本の投資家が注目すべきロシア規制の意味
今回の草案は、7月に成立した法律を具体化するものだ。同法は9月1日から規制された暗号資産取引を開始する枠組みを示していたが、個人投資家が購入できる資産の種類までは明記していなかった。
一方、ロシア国内で暗号資産を使って決済することは、現在の法律で引き続き禁止されている。つまり今回の制度は、暗号資産の売買を一定範囲で認める動きである一方、国内の支払い手段として自由に利用できることを意味しない。
日本の投資家にとっては、ロシアが主要銘柄とUSDTに対象を絞り、投資家区分と購入上限を設ける点が注目材料となる。ただし、これはロシア国内の規制であり、日本の取引所や投資家に直接適用されるルールではない。海外規制の変更が市場や流動性に与える影響を考える際も、制度の対象地域を分けて理解する必要がある。
出典:CoinDesk
