ホワイトハウスが戦略ビットコイン備蓄(SBR)の具体的な管理アーキテクチャを「2ヶ月以内」に公表する見通しであることが明らかになりました。これにより、米国が保有する約32万8,372 BTC(約250億ドル=約3.7兆円)の保管・運用体制が初めて公式に開示されることになります。
行政令から1年以上——いまだ議会承認を待つ状態
トランプ大統領は2025年3月6日、戦略ビットコイン備蓄の設立を命じる行政令に署名しました。これは連邦政府が保有するすべてのビットコインを財務省管理の単一の備蓄に統合するという内容でした。しかし行政令から1年以上が経過した現在も、議会による恒久的な立法承認は得られていません。
今回の「2ヶ月以内の発表」は、法制化の前段階として管理インフラの詳細を公開することで、議会・市場双方の理解を促進する狙いがあるとみられています。
管理体制の概要:分散型コールドストレージ
ホワイトハウスの行政令によれば、戦略ビットコイン備蓄の管理体制は以下の骨格で設計されています。
- 全米分散型のセキュアストレージ施設:秘密鍵を物理的に分散保管
- コールドストレージ運用:インターネットから切り離した環境でBTCを管理
- 国防総省・国土安全保障省との協力:軍レベルのセキュリティを適用
- 「最先端の物理・デジタルセキュリティ措置」の実装を義務付け
恒久化への道:2026年末のNDAAが最有力
現時点で戦略ビットコイン備蓄を恒久的な政策として確立するには、議会による法律の制定が必要です。有力とされているのは2026年末に審議される国家国防授権法(NDAA)への組み込みです。与党・共和党内では上院・下院ともにBITCOIN法(BITCOIN Act of 2025)の支持者が増加しており、法制化の可能性は「現実的」と評価されています。
市場への影響:「買い増し」への期待が高まる
現在、米国政府はビットコインを世界最大の国家保有者として32.8万枚を保有していますが、これはほぼすべて犯罪収益没収で取得したものです。法制化が実現すれば、政府が初めて「購入」という形でBTCを取得するシナリオが現実味を帯びます。
先週のStrategy(旧MicroStrategy)による.4億ドルの一括購入と合わせ、機関投資家・国家レベルでのBTC蓄積の流れは加速しています。アーキテクチャ発表が具体的な購入計画を含む内容であれば、市場への強力な買いシグナルとなる可能性があります。
日本への示唆
米国が戦略備蓄として32万BTCを保有する一方、日本政府は現在BTCを戦略的に保有していません。米国の公式発表は「国家がビットコインを保有する時代」を印象付け、日本国内でも政策論議を促進する可能性があります。岸田政権以降の「Web3推進」路線と合わせて、今後の日本の暗号資産政策への影響が注目されます。
※本記事は教育・情報提供目的です。投資判断は自己責任でお願いします。
