CoinMarketCapのアルトシーズン指数が39/100に上昇しました。依然として「ビットコインシーズン(BTC Season)」の範疇ですが、3月の最低値から着実に回復しており、市場の一部では「選択的な山寨季(Selective Altseason)」の兆候が現れ始めています。
アルトシーズン指数とは何か
アルトシーズン指数は、過去90日間にビットコインよりも高いパフォーマンスを記録した上位100アルトコインの割合を示します。
- 75以上:アルトシーズン(山寨季)——アルトコインが主役
- 25〜74:中間状態——BTCとアルトが混在
- 25以下:ビットコインシーズン——BTCが圧倒的優位
現在の39という数値は「中間状態の下位」。全面的なアルトシーズンではないものの、特定セクターへの資金流入が始まっているサインと読むことができます。
なぜ「全面上昇」は来ないのか
2021年のアルトシーズンは、BTCドミナンスが40%台まで低下し、ほぼすべてのアルトコインが同時に急騰するという「全面高」でした。しかし2026年の市場構造は大きく異なります。
BTCドミナンスが58〜60%で高止まりしている理由は複数あります。機関投資家のBTC ETF経由の買いが継続していること、KelpDAO事件(M)によるDeFiへの信頼低下、そして米イラン情勢など地政学リスクが「安全資産としてのBTC」需要を支えていることが挙げられます。
資金が向かっている3つのセクター
全面上昇ではなく、今回の資金流入は明確にセクターを絞っています。
① AIインフラ・AI×Web3
Bittensor(TAO)、Render(RNDR)、Fetch.ai(FET)などのAI関連トークンが年初来で最も強い動きを見せています。「AIエージェントが暗号資産を使う」という新しい叙事が機関投資家の関心を集めています。
② RWA(現実資産のトークン化)
Morgan Stanleyの稳定币储備基金参入、香港当局の国際船舶チャーター料のトークン化検討など、現実資産をオンチェーンで扱う動きが加速。Ondo Finance、Maple Finance関連銘柄が上昇。
③ DePIN(分散型物理インフラ)
Helium(HNT)、GEODNET、io.netなど、現実世界のインフラをトークンで動かすプロジェクトへの注目度が急上昇。「暗号資産が実際に何かを動かす」という具体性が評価されています。
XRP・LTCのETF承認が構造を変えた
2026年初頭にXRPとライトコイン(LTC)のETFが相次いで承認されたことも、アルトシーズンの「質」を変えた要因です。機関投資家がETF経由でアルトコインを買える環境が整ったことで、過去のような「散り散りな個人投資家の投機」から「テーマを絞った機関マネーの流入」へとシフトしています。
日本の投資家への具体的アドバイス
現在の市場環境で有効な戦略は以下のとおりです。
- 全面上昇を待つより、セクターETFの感覚で絞り込む:AI・RWA・DePINの中でも出来高・開発進捗が確認できる銘柄を選ぶ
- BTCドミナンスが55%を割るまでは慎重に:55%以下への低下がアルトシーズン本格化の目安
- KelpDAO後のDeFiトークンには慎重に:ブリッジ・レンディング系は信頼回復まで時間がかかる見込み
- 指数39から75への上昇過程が最もリターンが大きい:現在はその「入口」の可能性がある
2021年型の「目をつぶって買えば上がる」アルトシーズンの再来を期待するより、セクターと銘柄を絞った「スマートな山寨季」への備えが2026年の正解かもしれません。
※本記事は教育・情報提供目的です。投資判断は自己責任でお願いします。
