Zcash ETFの米国上場に向けグレースケールが申請を更新
グレースケールは2026年8月21日、Zcash Trustを米国初のZcash現物ETFへ転換する申請書類をSECに5回目の提出修正した。日本の投資家にとって、匿名性を重視する暗号資産への機関投資家アクセス拡大を占う動きである。
SEC提出書類で確認できたZcash ETFの内容
グレースケールはZcash Trustを「The Zcash ETF」へ転換する計画について、2026年8月21日に米証券取引委員会(SEC)へ5回目の修正書類を提出した。
申請中の商品はNYSE Arcaにティッカー「ZCH」で上場する予定で、スポンサー手数料は年率2.5%と記載された。BNYメロンが名義書換代理人、Coinbase Custody Trust Companyがカストディアン(資産保管業者)を担う。承認されれば、ZECの価格を直接追跡する米国初のZcash ETFとなる。
グレースケールのZcash Trustは2017年から運用され、2026年8月21日時点の運用資産は2億6,0ドル超だ。Digital Currency Groupの子会社が約20万ZECをファンドへ拠出する可能性についても、前回の修正書類で示されている。
ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏はXで、ETFへの転換に近づいているとの見方を示した。
NEW: @Grayscale just filed amendment #5 for their Zcash Trust.. Looks like they're getting closer and closer to converting this thing into an ETF. $ZCSH zcash:native pic.twitter.com/QeGPHfP9EI
— James Seyffart (@JSeyff) 2026年8月21日
日本の暗号資産投資家への影響
日本の投資家が直ちにZCHを売買できるわけではないが、プライバシー重視型資産への規制下の投資商品化が進むかを判断する材料となる。
Zcashは取引内容の秘匿性を重視して設計された暗号資産であり、ビットコインETFとは投資対象の性質が異なる。ETFが承認されれば、現物ZECを直接管理せずに価格連動商品へ投資する選択肢が米国市場で生まれる一方、年率2.5%の手数料はコスト比較で重要な確認項目となる。
ただし、SECへの修正書類提出は承認を意味しない。日本の投資家は、米国での承認状況、国内取扱いの有無、ZECの売買・保管環境、居住地における税務上の扱いを分けて確認する必要がある。
helloBTC編集部の整理と今後の注目点
現時点での焦点は、申請の存在ではなくSECがZcashの現物ETF構造を最終的に認めるかどうかである。
今後は、SECの審査・承認に関する公式更新、NYSE Arcaでの上場確定、運用開始時の資産拠出と手数料、実際の資金流入を確認したい。Zcash TrustからETFへ転換されても、ZEC価格の変動やプライバシー資産特有の規制リスクがなくなるわけではない。日本での投資判断では、ETF承認を材料の一つとし、商品コスト、流動性、税制、保管リスクを個別に比較することが重要である。
一次資料:米国証券取引委員会(SEC)
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