XRP価格1.10ドル回復へ、クジラの買い圧力が高まる一方で小口投資家は慎重

クジラ活動の活発化とウォレット新規作成の3ヶ月ぶり高水準

XRP市場において重要な変化が起きている。XRPレジャーネットワークでは1日当たりの新規ウォレット作成数が4,941件に達し、過去3ヶ月間で最高水準を記録した。これはネットワークの成長力を示す指標として市場参加者から注視されている。同時に、機関投資家や大口保有者(クジラと呼ばれる)の活動も顕著になっている。CryptoQuantのデータによると、All CEX Whale vs Retail Spreadが50.9%に達し、Binanceでも44.6%を記録。これは大口投資家が積極的に買い進む一方で、小口投資家の参加が控えめであることを示唆している。対照的に、6月中のXRPスポットETF(上場投資信託)には6,200万ドルを超える流入があり、累計純流入は約14.8億ドルに達した。6月29日だけでも1,534万ドルの純流入があり、Bitwiseが1,194万ドルを占めるなど、機関投資家の関心は確実に高まっている。

テクニカル分析が示す1ドル支持線の堅さと上値抵抗の存在

チャート分析の観点からみると、XRP価格は1ドル支持線の上に着実に高値を積み上げている状況だ。直近の反発試行では1.0318ドルと1.0410ドルがベースを形成し、1.0560ドルのブレークアウト水準を突破した。ただし、この動きが本格的な回復と言えるかは不透明である。2026年7月2日の24時間セッションでは1.0613ドルまで上昇し、上昇率は1.41%だったが、これは暗号資産全体の値動きに比べて1.27%の下落となっており、相対的にはまだ弱い動きが続いている。重要な技術的サインとして、1.0665ドルの局所高値を超えることが次のステップとなる。ただし、20日移動平均線が1.11ドル、50日移動平均線が1.20ドル、100日移動平均線が1.31ドル、200日移動平均線が1.52ドルに位置しており、XRPはこれらすべての移動平均線を下回っている状況が続いている。RSI(相対力指数)は33近辺と低迷しており、Chaikin Money Flowも負値を示しているため、買い手が完全にコントロールを取り戻すまでにはまだ時間が必要である。

1.10ドル奪回が本格回復のカギとなる局面

トレーダーが注視すべき価格帯は複数存在する。即座には1.0560~1.0590ドルのブレークアウトゾーンを防衛できるかが問われる。ここを守れない場合は、再び1.00ドルの支持線がターゲットになる可能性がある。一方、上値では1.0665ドルが最初の抵抗となり、その先には1.10~1.11ドルの重要なテストゾーンが待機している。この1.10ドルレベルは、20日移動平均線とボリンジャーバンドの中線が位置する場所であり、市場心理的にも重要な水準だ。1.10ドルを上回ることができれば、次のターゲットは1.20ドルへと広がる。逆に1.04ドルを下抜けすれば、再び1.00ドル支持線が焦点となる。現在のところ、ネットワークデータとクジラ活動の改善は確認できるが、1.10ドルを明確に上回るまでは、この上昇は支持線を基点にした限定的なボックス相場の動きと解釈すべきである。本格的な回復トレンドが確立するには、この重要な水準を超えることが不可欠な条件となっている。

目次