メタプラネット、BTC下落で1,046億円の評価損も営業利益は約17倍に拡大

株式会社メタプラネットが2月16日に発表した2025年12月期の連結決算は、売上高が前期比738.3%増の89億500万円、営業利益が同1694.5%増の62億8,700万円と大幅な増収増益となった。ビットコイン価格の下落により1,046億円相当の評価損を計上したものの、同社は長期保有を前提としたビットコイン戦略を維持し、今後も積極的な追加購入を進める方針を示している。

今回の業績拡大の背景には、ビットコインを活用したオプション取引による収益増がある。同社は保有BTCを担保にコールオプションを売却する「カバードコール」戦略を採用しており、価格変動に左右されにくい形でプレミアム収入を積み上げてきた。ビットコインの評価額が下落する局面でも、オプション収益が営業利益を押し上げる構造となっている。

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BTC保有量は3万5,102BTCに拡大、世界でも上位規模

メタプラネットのビットコイン保有量は2025年末時点で3万5,102BTCに達した。これは日本企業として最大規模であり、上場企業全体でも世界4位水準とされる。米マイクロストラテジーやマラソン・デジタルなどに続く保有規模となっており、同社がビットコインを中核資産として位置付けていることが明確になっている。

一方で、2025年10月にビットコインが約12万6,000ドルの高値を付けた後、2026年2月時点では6万8,000ドル前後まで下落しており、ピークから約46%の調整となっている。この価格下落により、同社は保有BTCの時価評価に基づく1,046億円の評価損を計上した。

ただし同社は、こうした評価損は会計上の非現金性損失であり、実際のキャッシュフローとは異なると位置付けている。営業利益の拡大はカバードコールによる現金収入が背景にあり、評価損と利益成長が同時に発生する構造となっている。

メタプラネットは2026年度の業績予想として、売上高160億円、営業利益114億円を見込んでいる。2025年度実績からさらに約80%増の成長を想定しており、ビットコイン収益モデルの継続を前提とした強気の見通しとなった。

また同社は資金調達も積極化している。決算発表直前の2月13日には海外機関投資家向けの第三者割当増資を実施し、約122億円を調達した。さらに2026年に入ってからも追加の資金調達や借入を進めており、これらはビットコイン保有量の拡大に充当される見通しだ。

評価損を抱えながらも収益性を高め、長期保有戦略を維持する同社の姿勢は、市場でも注目を集めている。今後はビットコイン価格の回復局面で評価損が解消されるか、カバードコール戦略が安定的に収益を生み続けられるかが焦点となる。

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